さつまいも葉っぱの栄養成分について

今回はさつまいも葉っぱの栄養成分について
まとめようと思います。

　

　　
　
ネットの記事を探しても
さつまいも葉っぱ栄養について
書かれているものは少なく
自分で論文を読んで調べて見ることにしました。
　
はじめに断っておきますが、
今回の記事で取り扱うのは、
　
データ
　
のみとなります。
　
このデータから
どういう主張ができ、
なぜその主張が担保されるのか、
は、また別の記事、
後日の投稿となります。
　
やや堅苦しい言い方となりましたが、

食べ物を扱う者の使命として
キャピキャピした宣伝文句で
さつまいもの葉っぱを語りたくないのです。
　
　

・
・
・
　
今回参考にしたのは、
　

石田裕,
サツマイモ(Ipomoea batatas Poiret)葉の機能性および食品への応用,
日本調理科学会誌, 2009.

です。　
こちらの論文から値を引用し、
私がまとめ直した表が下記となります。
比較材料として【ほうれん草】にも
登場していただきました。

尚、ほうれん草の値は
【日本食品標準成分表2015年版（七訂】
から引用しています。
　
ビタミンC、ビタミンEは、（mg/100g)表記です。
　
　
　
尚、上記値は、
　
乾燥した状態ではなく、
生の葉っぱ100gあたりの成分となります。
　
乾燥させた葉っぱ100gだと
凝縮され上記値よりも富んだ数字が
計測されることでしょう。

　
私たちの普段の生活では
乾燥させたさつまいも葉っぱより
生のさつまいも葉っぱを目にすることが
多いです。
　
ゆえ、
身近な状態の生の葉っぱ100gあたりの
値を私は知りたかったのです。
　

　
表解説

さつまいも、というさつまいもは
存在しません。
　
さつまいもにはそれぞれ種類ごとに
名前が付いており、
ここではそれを「品種」と呼びます。
　
さつまいもの品種は本当にたくさんあります。
ただ、日本で食用として出回っているのは
60種類前後だと思います。
　
その中で私たちが普段目にするのは
ほんの数種類です。
　
今回は、メジャーどころの芋、
2種が測定に使われていました。
　
・コガネセンガン
・ベニアズマ
　
前者は、
焼酎に利用されたり
芋けんぴになったり、
加工用として使われることが
多い芋です。
とはいえ、一般的な芋と
同じように焼き芋にしたりしても
美味しく食べられる芋です。
　

素焼きにして食べました、美味。　

　
1966年（昭和41年）登場し、
今でも栽培され続けている
超・ロングセラー芋の一つです。
　
後者は、
ホクホク系の代表として
その名を知らぬ者はいないというくらい
メジャーな品種です。
　
僕も好きな芋です。
　
1984年（昭和59年）に登場し、
今でも栽培され続けている
大人氣のお芋です。
　
面白いのが
ベニアズマは、
　
「関東85号」×「コガネセンガン」
　
の交配から生まれたさつまいもです。
　
コガネセンガンとベニアズマは
親子関係にあるような感じです。
　
2016年（平成28年）には
この2品種だけでさつまいも作付面積
の４割を占めています 😯
（農水省調べ）
　
　
少し話が逸れてしまいました。
　
さつまいもというのは、
　
普段私たちが食べる

芋の部分（地下に埋まっている）
と
茎と葉っぱ（地上の部分）
とで構成されています。
　
文字で説明するより、
写真を見た方が早いと思いますで
こちらをご覧ください。
　

　

　
　
という具合で構成されています。　
　
今回参考した論文では、
　
・葉
・葉柄（ようへい）
・茎
・芋
　
の4つのパートに分けて
測定していたので
成分表も4つのパートそれぞれ
値が記載されています。
　
地上に生えている
葉、葉柄、茎、

この三つ、それぞれで
成分が違うのも面白いですね。
　
普段私たちが食べるのは、
　
葉と葉柄と芋
　
の部分です。
茎は固くて食べるのに苦労します 😐
　
そして、今回は、生の状態100g
での測定でしたので、
　
それぞれの100gがどのくらいの量なのか、
写真で確認していただければ幸いです。
　

さつまいも葉っぱ　栄養 — **芋100g。大きさ比較のためミニトマトを添えてあります**

茎100g
　

葉柄100g　
　

葉っぱ100g.枚数にして40~50枚くらい。　
今回撮影に協力してくれたのは
紅赤、クイックスイート、ベニオトメ、
の芋たち。感謝。
　
　

集合写真
　　
　
さつまいも葉っぱは、
品種によっても味わいが
異なってきます。
　
生食で食べるのは
あまりオススメしません。
　
炒めたり茹でたりした方が
癖もなくなり、
食べやすくなります。
　
私は、
　
・べにまさり
・パープルスイートロード
　
の2品種を食べることが多いです。
　
ここ最近の葉っぱ料理の
写真です。
　

さつまいも葉っぱスープ
　
　

さつまいも葉っぱトマトスパゲティ
　