今回は、餡子(あんこ)の美味しさ表現について
お話しできればと思います。
この記事を読めば
餡子を食べた時に、
「美味しい」だけでなく、
より細やかに餡子の美味しさを
表現できるようになります。
餡子リポーターを目指す方や
言葉足らずで餡子に想いがうまく伝えられない方に
おすすめの記事です。
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この記事は、2020年2月に都内で開催された
純粋に餡子を食べたい会〜12種類の餡子を食べ比べ〜
で活用された「あんこ美味しさ表現集」を元に
書かれています。
この時使われたあんこ美味しさ表現集は
上記リンク先にて電子版として公開しています。
なお、美味しさ表現は全て
下記参考文献より引用しております。
私自身のオリジナル表現は
何一つありません。
これまで餡子の歴史を紡いできた
先人に感謝の意を示すとともに、
これからも美味しい餡子を食べ続ける
ことをここに誓います。
=参考文献=
*BRUTUS 765号【あんこ好き。】2013/10/15 マガジンハウス社
*姜 尚美 (著)【あんこの本 何度でも食べたい】 2010/3/11 京阪神Lマガジン
*和菓子好き委員会あんこ部 (著)【あんこ読本 あんこなしでは生きられない】2014/4/18PHP研究所
*虎屋文庫(編集)【和菓子を愛した人たち】 2017/6/5 山川出版社
*全国銘菓73回餡子食べ比べパンフレットより(2019/2/27~3/4)
それでは、始まり始まり。
=目次=
(クリックすれば該当場所にジャンプします)
甘さを表現したい時
甘くて美味しい、これだけじゃ
物足りませんよね。
そんな時、使える表現がこちら
- 優しい甘さ
- 穏やかな甘さ
- 複雑な甘さ
- きちんと甘い
- マイルドな甘さ
- 上品な甘さ
- 温かみのある甘さ
- くどくない甘さ
- グッとくる甘さ
- 香ばしさを感じる甘さ
- あっさりとした甘さ
- とろりと甘い
- きっちり甘い
- キレのある甘さ
- 清々しい甘さ
- まろやかな甘さ
- 控えめな甘さ
- さっぱりした甘さ
- 程よい甘み
- キリッとした甘さ
以上が甘さを表現するのに使える
フレーズです。
応用活用するのであれば、
2つの表現を組み合わせるのも◎
例えば、
- マイルドで優しい甘さ
- 控えめでさっぱりした甘さ
と似たような仲間を組み合わせたり、
- さっぱりしてるけどきちんとした甘さ
などとギャップ萌えを使う方法も◎
甘さ表現に関しては以上です。
風味の表現したい時
餡子は、甘さ、風味、食感
この3つの要素に注目して味わえば
お氣に入りの餡子を見つけやすくなります。
- 流麗な風味
- 雑味のない風味
- 小豆の香り
- 豊かな風味
- 風味が良い
- 豆の風味
- 素朴な風味
- 小豆の風味
- 小豆の風味が引き立っている
- 素材の風味
- 小豆本来の香り
以上です。
お氣持ちお察しします。
餡子の風味を表現したい時、
風味がある、小豆の風味がする、
という風に、風味という言葉で
風味を表現してしまって、
結局、
小豆の香りがするかしないか、
でしか表現できないのが
モヤモヤするんですよね 😐
そうなんです。
私も同じ氣持ちです。
小豆は小豆の風味って言われれば
その通りなのです。
しかし、何か別の香りで例えられたりは
しないだろうか? 😕
とも思ったりするのです。
コーヒーのフレイバーホイールのように。
いざ、
小豆の香りを別の何かで例えようとしても、
小豆の風味は小豆の風味だよなぁ
って思う自分がいます。
けれども、一度だけ、白小豆を炊いた時に、
おお、
これはどこかで嗅いだことのある花の匂い、
、、、
金木犀のような香りだ!
と思ったこともあります。
ですが、小豆から金木犀の匂いが
したことは一度もありません。
話を戻します。
餡子を食べて風味も
美味しさ表現に加えたいのであれば、
先ほどの甘さも加えて、
小豆の香りが引き立って、
スッキリした甘さで美味しい 🙂
と言ってみるのも◎
以上、風味にまつわる表現でした。
食感を表現したい時
- 粘りがある
- 柔らかい
- ふくよか
- 程よくふくよか
- とろけるような
- ほどける
- 堅牢な
- 舌を包み込む
- モチっと
- ふわっと
- サリサリスルリ
- さらり
- さらっとした
- 端正な舌触り
- 潤いのある
- ゆるやかな
- ほっくりと
- しっかりした
- しっとりした
- ふっくら
- あっさりとした食感
- ジューシー
- 瑞々しい
- 舌の上で広がる
- サーっと溶ける
- 重さが全くない
- 粒感豊か
- 口どけが良い
- 滑らかな口当たり
- 滑らかな舌触り
- 滑らかな食感
- 滑らかな餡
- 一粒一粒が際立つ
- 粒の食感を感じる
以上が食感にまつわる表現です。
食感を
舌触り、口当たり、
とも言い換えることができます。
滑らかで舌触りがいい餡子
と表現できたりします。
甘さ、風味、食感、
3つ合わせた表現を使えば
餡子マスターです。
例えば、
小豆のいい香りがして
ボディがありながら口どけがよくて、
後味あっさりして美味しい餡子
のような感じです。
上記はこしあんをイメージしました。
こしあんを食べる時は、
舌触りがいい、口どけが良い、
などの表現を多用しても◎
以上、餡子における
甘さ、風味、食感
の三大要素表現を記しました。
ここからはおまけです。
餡子に「好き」という氣持ちを
もっと正確に伝えたい方のために、
見た目や、その他使える味わい表現を
まとめておきます。
見た目に対して使える表現
餡子というのは何かに
包まれているのでその姿を公に
見せることはありません。
ですが、時々、餡子が公に姿を
見せる時があるのです。
その時に、
「可愛い〜」「綺麗〜」
と言ってしまっては萎えぽよものです。
なぜなら、
餡子「なんだよ、君も
他の人と同じことしか
言えないのか、つまらないわ 😐 」
とフラれてしまうからです。
そうならないために次の表現を
覚えておくと良いかもしれません。
- キラキラと光る艶をもつ
- 淡く桃色がかって見える
- 色気をもっている
- あんこらしい深い紫
- ほんのり赤くきめ細やかに映るルックス
- 威厳すら感じる姿が美しい
- みずみずしい
- とろりとした艶がある
- 淡い藤色
- ツヤツヤと光沢がある
- 艶やかな
- あの肌合いが滑らかに、
緻密に、しかも半透明に光線を受ける具合は、
どう見ても一個の美術品だ。
ことに青味を帯びた練り上げ方は、
玉と蝋石の雑種の様で、
甚だ見て心持ちがいい - 瞑想的である
- 玉のように半透明に曇った肌が、
奥の方まで日の光を吸い取って夢みる如き
ほの明るさを卸(ふく)んでいる感じ、
あの色あいの深さ、複雑さ
という感じです。
では最後に味わい表現を
紹介して今宵の餡子のしめと参りませう。
- 小豆の旨味がしっかりでた
- スッキリした味わい
- キレがある
- キレの良さ
- コクがある
- 旨味に通じる渋みを生かしている
- 香ばしいコク
- 小豆の味をグッと引き出す
- くどいね(美味しくない時に)
- 飽きのこない味
- メリハリがきいている
- 小豆が主張
- ヌケのいい味
- 後味軽やか
- 毎日食べられる
- 小豆本来の味がしっかり味わえる
- 繊細で大人の味わい
- コク豊か
- クセになる
以上が餡子美味しさ表現の全てです。
正確に申し上げるのであれば、
餡子単体ではなく、
羊羹などのお菓子にも使える表現です。
とは言え、元を辿れば、
小豆と砂糖
シンプルながら
ラブラブカップルの組み合わせが
豊かで飽きのこない食生活に役に立っている
ことは間違いありません。
餡子のやうに
お互いがお互いの良さを引き立てあう関係性は、
素敵なことだと思います。
これからも皆様の素敵な餡子ライフを
応援しております。
それではまた会う日まで。
ご覧いただきありがとうございました。
小豆の花↑
更新2021/12/05
*写真を追加しました*