一昨年の12月以来ぶりに
タネの魅力をお話される西川先生の講演会に行ってきました!
その感想(感想なので書きたいことを自由に書いています)
をシェア。

 
  
 
想像してみてください。

地球外から何者かがやってきました。

巨大な掃除機をぶら下げて
私たちの大切なものを吸い取ろうとする場面を。


(イメージ図。全然巨大な掃除機でもないし、
地球外からやってきたとはいえ、
私にそっくりです。)
 
 
さて皆さんなら、巨大掃除機マンから
何を守りますか?

イメージ図みたいな掃除機であれば
戦って奪い取ってしまえば
一件落着ですね。

しかし、

今回はマジで本当に巨大な掃除機で

私たちの大切なものを吸い取る輩が

やってきたのです。

巨大掃除機マンの襲来を聞きつけた

人類はあれやこれや話し合って

何を守るか決めるはずです。

これからも地球で過ごすために、
 
 
奪われてはいけないものは何か?

重要なものは何か?

冒頭、
西川先生は次の言葉を紹介してくれました。
 
 

 

「土壌、水、そして遺伝資源は
農業と世界の食料安全保障の基盤を構成している。
これらのうち、
もっとも理解されず、
かつもっとも低く評価されているのが植物遺伝資源(=種子・生殖質)である。

それは、またわれわれの配慮と保護に依存している資源である。
そして、

最も危機にさらされている。」

(食料・農業のための世界植物資源白書(1996:FAO))

 

 
 
もし、
巨大掃除機マンがやってきた時に
人類の共通認識が1996年のままだと
何が起こるでしょう?
 

(念のため、先に申し上げておきます。
巨大掃除機マンという言葉は講演の中では
一切述べられることがありませんでした笑)
 
 
「タネなんて、どうでもいいんだよ!
 金だ!金を巨大掃除機マンから守れ!」
  
「タネより、金より水だ!」

「タネより、金より、水より、カップ麺だ!」

「タネより、金より、水より、カップ麺より、

車だ!俺の家族だ!恋人だ!森だ!……」
 
 
世界首脳会議が進められ

巨大掃除機マンは、
 
 
『なんや、
 タネは吸い取っても問題なさそうやな』

とつぶやき、タネを吸い取って

自らの惑星へ帰っていくことでしょう。
 
 
巨大掃除機マン惑星では、
巨大掃除機マンの帰りを心待ちにしていました。

『今回の戦利品はタネや!
戦利品ゆうても、戦うことすらせず、
吸い取ってこられたけどな。

地球人の奴ら、
タネが吸い取られたことすら
氣付いてないんとちゃうの?

やたら、話し合いはしてたけど、、、』
 
 
じゃがいも
「うわ、何この惑星。
地球とは全然ちゃう感じやん。

あれ、今まで一緒に暮らしてきた
地球人はどこいったのかな?」 
 
 
トマトタネ
「私たち、
巨大掃除機マンに吸い取られたのよ。

この惑星には私たちを育ててくれた
人間はいないわ。

長い長い年月をかけて、地球の大陸を
旅してきたけど、
とうとう地球を出たのね。」
 
 
あずき
「え、マジでかぁ。
結構人間おもろかったから
まだ地球で暮らしたかったんけどなぁ。

餡子餡子ゆうて美味しそうに食べてくれる
人もたくさんおったし

この惑星でわいらやっていけるんかなぁ」
 
 
オクラ
「ほんまに。
巨大掃除機マンっていかにも頭悪そうな
生物やで。」
 
 
茄子
「でも、仕方ないわ。

巨大掃除機マン襲来の時、
人類は、
私たちより大切な何かを守ったのよ。」
 
 

「え〜、わいら結構仲ようしてきたやん。

国境越えて、大陸超えて

暑いとこでも寒いとこでも暮らせるように

チャーハンにしても美味しように

カレーライスに合うお米に

卵かけご飯に合うお米になるように

一緒にやってきたやん!

あの時(*)
わしら、人間と共に暮らすって
決めたやん!

やのに、

なんでやん!

なんで、巨大掃除機マンと暮らさなあかんねん!!

アホみたいな巨大掃除機マンと!!!!

あの時についての記事はこちらをクリック
 
 

小麦
「米っち、落ち着いて。

 あなたらしくないわ。

怒りすぎて自分で
蒸しあがってしまうわよ

 もう、ここには私たちと過ごしてきた
人間はいないの。

あなたは、

ここで蒸しあがって終わりにするの?
 
 
あなたが蒸し上がればおはぎにして巨大掃除機マンが

食べてくれるかもしれないわ。

ただ、
巨大掃除機マンは味覚もへったくれもないアホよ

そんなアホに食われてあなたは自分の種をここで

終わらせてしまうの?

私は、生きるわ。

だって、人間と暮らす前は、自分たちで
生き延びてきたから。

その記憶があるから。

今回もきっと大丈夫

たとえ、暮らす惑星が変わっても。」
 
 

小麦ちゃん….


 
 

その頃地球では・・・
 
 
B男
「なんやねん、巨大掃除機マン襲来!
ゆうて世間騒いでたけど、何も吸い取られてへんやんけ
びびらせやがって。

今日もわいはカップ麺を食べられて

デートもできてしあわせやぁ」
 

 
一年後。。。

 
 
B男
「えっ??
カップ麺売り切れ?
うそやん。
野菜ジュースも!?

おにぎりもないやん!

パンもないやん!

死ぬやん!!

デートできへんやん!
 
 
A子
『あなた、今更氣付いたの?

半年くらい前から、世の中の食べ物が
消えていっているわ。

餓死者も増えていっている。』
 
 
B男
「餓死者…
  おいA子、
 いつからそんなにやせ細っていたんだい?」
 
 
A子
「ずっと前からよ。

あなたはずっとずっと、

カップ麺ばかり食べて

スマホばかり見てて

私が髪切った時も、

新しいピアスした時も

何も見てくれてなかったじゃない。

恋人の私ですらちゃんと見ないあなたが

食べ物のことをみるはずないよね
 
 
カップ麺はの麺は小麦からできているのよ。

何もないところから工場で生み出されて

いるわけではないの。
 
 
野菜ジュースもそう。

野菜があるからジュースになるの。
 
 
工場で絞る野菜は畑からきているの。

畑には、土壌があって

雨が降って、太陽に照らされて、

タネが育って、作物になって。
 
 
でも、今は、
肝心のタネが地球には

ないのよ。」
 
 
B男
「なんで!?
なんで!そんな大切なタネが地球から
無くなるんだよ!」
 
 
A子
「巨大掃除機マンよ。
一年前、巨大掃除機マンは実際にきていたの。

その時、人類は、奴から
大切なものを守ろうとした。

でも、

守るものを間違えてたみたいね

種子が消えれば

あなたも消える。
 
 
そして私も….

B男
「………..

死ぬ前にあんまん食べたかったけれど、

もう無理か。

餡子も小豆からできてるねんなぁ。

そういやA子が

“小豆ってタネの性能も兼ね備えてて
餡子にも変身できてすごいねん!”

ってはしゃいでたけど

何がすごいか

やっと氣付いたよ。

すごいやつやったんや。

A子もタネも。

その頃、掃除機惑星では…

「なんやねん、このタネ。
一年たっても全然なんもないやん。

面白くないなぁ。

宇宙に捨ててまえ!

こうして、

タネたちは宇宙へ捨てられました。
 
 
じゃがいも
「まだ一年しか経ってないのに。」

トマトタネ
「一年じゃあねぇ…」


「あかんわ。
さすがに、水も空氣も土もない宇宙空間で
生きていけまへん。」
 
 
小麦ちゃん
「そうね、
今回は住む惑星の住人がアホすぎたわ。

巨大掃除機マンとはパートナーになれなかった。

私たちもこれでお終いね。

地球から始まった長い長い旅も。

ここで終わるのね。
 
 
人間と歩んできた進化もここで終わり。
 
 
あなたが消えれば、
 
 
私も消える….。
 
 
タネたち
「また、はじめからか…..」

かぼちゃ
「お星様の仲間入りやな」
 
 

 
 
・・・・

・・・・

・・・・

・・・・

 
 
A子
「ちょっと、B男くん!
いつまで寝てんの!

もうすぐお昼だよ!
 
 
B男
「巨大掃除機マン….」
 
 
A子
草慈木マン
 なんなのその不味そうで
 健康的な中華饅頭は。

それより見て、今日はね、
朝から贅沢して、餡子を炊いてるのよ」


 
 
B男
ストーブの上のスペースフル活用やな
焼き芋もやってるやん。

え、なんで!!

なんで小豆が….?
 
 
A子
「なに寝ぼけたこと言ってんの?
 昨日買ってきたじゃない。」
 
 
B男は

「ああそうだったね」
 
 
と言いながら、
 
 
嬉しそうに餡子を炊く
 
 
A子の横顔を見ていたいのだった。
 
 
これからもずっと。
 
 
お終い。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございます。

追記

まなべ農園では、タネ採りをしています。

なぜタネ採りをするのかにつきましては

後日述べます。

この講演で私は西川先生に
食料主権の質問をしました。

「私たちは、食べたいものを選ぶ権利があります。

農業者にとっても

栽培したいものを栽培する権利があります。

実際、日本でも

遺伝子組換え作物を栽培したい農家さんは

いらっしゃいます。

しかし、
現実には、栽培している農家さんはいません。

食料主権という物の見方からすれば

農家の権利は守られていないと思います。

西川先生は、遺伝子組換え作物を栽培したい

農家さんの権利についてどうお考えですか?」

という質問です。

先生のお答えした内容から、

遺伝子組換え作物を私のような一般人が

話し合うためにどうすればいいか考えました。

遺伝子組換え作物は

感情論がまかり通っている世界です。

嫌だから嫌。的な。

私はこの現状を憂いています。

これから遺伝子組換え作物との付き合い方

を考える上で感情論は役に立ちません。

まずはしっかりと現状を見ることから

はじめていきます。

この度は本当にありがとうございました。

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