*この記事に合うつまみは、
 「干し芋」「焼き芋」、 でございます。手元にない方は
 今すぐコンビニ、スーパーでご購入の上、読み進めていただければと存じます。
 尚、もし可能であれば

 
安納芋をチョイスしてください。

 もちろん、つまみがなくてもお酒が美味しいように、
  さつまいもが手元にない方もお楽しみいただけるように
  編集してありますからご安心ください *

 

昨夜、さつまいもサーフィン
(ネットサーフィンのさつまいも版)をしていましたら、
衝撃の事実を知ることになった。
 
【「安納いも」のルーツはかつて全国に普及していたとされる
 「兼六」ではないかと結論づけられた】
サツマイモ品種「兼六」と「安納いも」の類縁性
坂本知昭・片山(池上)礼子
石川県立大学生物資源環境学部
 
(写真は昨年、当農園で栽培した安納芋。
 標高1000メートルの畑にて。
ちなみに、フェイスブックのプロフィール
 写真は高系14号(地域で鳴門金時とかそういったブランド名で呼ばれることが多い。
私は四国の人間なので鳴門金時派。しかし、残念かな。今年、当農園では高系14号は扱わない。
他に好きな芋ができたからだ。知っているよ、振られるのは大変辛いことくらい。
でも
別れを告げないとダメなんだ。
そして、こう言うんだ。君には僕よりお似合いの人がいるよ、ってね))
 
 
話が逸れた。
 
序盤からこの勢いで逸れるのであれば、
 
この先も逸れまくるだろう。
 
しかしご安心あれ。
 
さつまいもの特性
『芋づる式思考回路』
を使えば元の通りに戻ることができる。
 
 
 
 
 
 
スーパーでも見かけるようになった
安納芋。種子島が本場の雰囲氣を醸し出している。
 
私も苗を植えるとき
 
まなべまなべ

『種子島から遠路はるばる標高1000m
のところへおいでくださいました。
 色々大変かと存じますが、
 今年も宜しくお願い致します』

 
 
とか言いながら。
 
 
 
食べ物を食べる際に
まず考えねばならぬことは、
 
『私たちは何を食べているか?』
 
だ。
 
北海道産とか香川県産とか
地域ブランドの食べ物を食べるように
 
〇〇やったらどこどこ産が
一番うまいねや!
 
と、産地の特性を
感じながら食べるのも楽しみにの一つである。
 
 
しかし、そればかりに固執してしまうと
大切な視点を見失う
 
それが冒頭で触れた
 
『私たちは何を食べているか?』
 
だ。
 
私は食べるときこう思っている。
 
【あぁ、私は今、まさに、
 地球の食べ物を
 食べている
地球に生まれてよかった!
 火星人どんまい!
 
 
と。
 
宇宙人もさぞかし嫉妬しているのだろう。
地球の美味しさに。
 
そして、奴らが地球に来たとき、
人間とたたかうことになる。
 
人間は、奴らから大切なものを
守ろうとするだろう。
 
もし、
守るものを間違えれば
人間は絶滅してしまう。
 
この辺の話は、
『種子が消えれば あなたも消える 
 〜掃除機マンの襲来〜』
 
に詳しい。
 
 
何が言いたいのかというと
 
食べ物のルーツは

【地球規模】

の話なのである。

 
 
さつまいも氏の起源は
 
・ペルー起源説

・メキシコ起源説
 
とがある。
 
 
“ペルーにあるチルカ谷遺構の中で
紀元前1万年前から8000年前の炭化した
サツマイモが見つかった”
p177ー山川理(著) 
サツマイモの世界 世界のサツマイモ 新たな食文化のはじまりーより引用
 
 
 
 
“日本に入ってきたのはいまから
わずか400年くらい前です”(同著)
 
 
1万年という話を聞いた後に
400年は短く感じるが
400年もすごく重みのある時間だ。
 
 
400年前のさつまいもより
平成のさつまいもの方が圧倒的に美味しいだろう。
 
品種改良した人がいたから

私は今、
こんなにも美味しいさつまいもが
食べられる。
 
 
 
はっきりいって、
今が最高なのではないか
とすら思えてくる。
 
 
とか言いながら、
10年後とかに紫芋の超美味しい品種
ー例えば、
 
スーパーパープルスイートロード
 
が出てくればそちらに乗り換えるのであろうな。

今植えている
 
パープルスイートロードに別れを告げて。
 
そして、こういうんだ。
 
【他に好きな芋ができた。
君には僕よりいい人がいるよ。】
 
って。
 
振る側はそれでいいのだ。
しかし、振られれた方の氣持ちに
なったことがあるか?
 
【君には私よりいい人がいるよ】
 
その一言は
なんの慰めの言葉にも
励ましの言葉にもなっていない
ことに振る方は早く氣付くべきだ。
 
(私は一体誰に
 対してこの文章を書いているのであろうか)
 
 
 
だめだ、
さつまいもの魔力に取り憑かれて
思ったように書きたいことがかけない。
 
 
 
 
 
そうだそうだった。
 
安納芋のルーツが『兼六』

にある。

 
という話だ。
 
『兼六』
というのは、
1930 年代に石川県立農事試験場で選抜され、
良食味であったことから一時は全国に栽培が
広まったとされる。
 
しかし、この時代といのは戦時中。
食糧難の時代には
収量が多い品種が栽培されることとなる。
 
収量が少ない『兼六』は残念ながら、
次第に姿を消すことになる。
 
 
事実、石川県内においても『兼六』
の栽培は途絶えていた。
 
 
ところがどっこい。
 
近年、食味の良さに再び脚光を
浴び始め
 
ヨリを戻しつつあるのである。
 
 
ずっと前は、
他に好きな芋ができて
その芋と付き合ってけれど
(石川県で有名なのは、五郎島金時(高系14号)であろう)
 
 
やっぱり君のこと(兼六)が好きだ。
 
 
という感じである。
 
そしてその『兼六』
が振られて旅をしていたのが
 
種子島である。
 
 
兼六君は、70年ほど前に
彼女(石川県)に振られた後 
新しい彼女、種子島ちゃんと
お付き合いしていたのである。
 
 
種子島ちゃんは、
兼六君と仲が良く、
すぐに付き合い始めた。
 
 
次第に、兼六君も
遠い過去の恋愛のことなど忘れ、
心機一転、
 
兼六という名を捨て、
 
『 安納芋』として

生きる道を選んでいたわけである。
 
 
こうして、
安納芋は種子島の特産品へと生まれ変わっていた。
 
>>

片や栽培が途絶えた幻の品種となり,

片やその品質が高く評価されるブランド品種

に育て上げられたことになる.
(同論文より)
>>

 
元カノの石川県は、
 
そんな元彼、兼六君の
活躍する姿に嫉妬していた。
 
 
そして、こういったんだ。
 
石川県
『私たち、
 もう一度、やり直せないかな?』
 
と。
 
 
石川県
『本当は別れたくなかったの。』
 
 
安納芋
『・・
 
 じゃあ、

 どうして あの時、

 
 君は僕のことを嫌いだと
 
  もう好きじゃない
 
 きちんと別れを告げてくれなかったんだい?
 
 
だってそうじゃないか….
 
 
終わってもいないことを
 
 
忘れられるはずがないよ…….
 
 
70年前、
 
 
僕だって、

君に振られて

種子島へ行った時、

寂しかったんだ。

 
種子島ちゃんのとなりに居場所を見つければ 
 
ちゃんと君の前から消えられるはずと思って
 
生きて来た。
 
だから

必死で新しい恋人を探したんだ。

 
 でもやっぱり。
 
どんなに時間が経っても。
 
 目を凝らせば 
 
 笑ってた君も 
 
 泣いてた君も 
 
 ぼんやり見えてくるんだ。 
 
なんだ
 
そうか
 
 
君もそうだったのか』
 
 
 
 
石川県
『うん、
あなたを振った後、
私も誰と付き合おうか悩んで悩んで。

新しい彼もできてたんだけど。

 
でも、

やっぱり、

やっぱり….

 
私が間違っていたのよ。
 
もう一度やり直したい 』
 
 
安納芋
『・
 ・
 ・
 いや、それは間違っているよ。 』
 
 
 
石川県
『え?よりを戻すのは無理ってこと?』
 
 
安納芋
『違う。

間違っていたのは君じゃなくて

 
    戦争なんだ。
    
    君が間違っていたんじゃない。
     
    戦争が間違っていたんだ。
 
 
 
石川県
『安納芋くん….』
 
 
兼六
『僕はもう、
安納芋ではないよ

君の隣に戻るんだ。

あの時の名前で僕を呼んでほしい。 』

 
 
石川県
『兼六君…
 
 でも、種子島ちゃんのことはいいの?

 だって長い間一緒にいたのも事実でしょ? 』
 
 
兼六
『大丈夫だよ。

僕には影分身が使えるんだ。

種子島ちゃんとは安納芋君がいるから安心して。』
 
 
石川県
『それはつまり、
私とよりを戻す傍、

種子島ちゃんとも付き合いを続けるってこと?

堂々と二股恋愛を告白するのね!
 
 
兼六
『そうだよ。
僕は、君と付き合う前から、
海の向こう側の景色も覚えている。
二股どころじゃないよ。 
だって旅するのが好きだし、
影分身も使えるし、
そういう特性を持っているんだ。
 
そんな僕なんだけれど、
よりは戻してくれるかい? 』
 
 
 
なんて話していたら、
 
 
1993年平成の大冷害
の話を思い出した。
 
私は2歳の頃であるから全く記憶にない。
 
しかし、以前
龍谷大学西川先生が講演でその話をされていた。
>>>>>>>>>>>>
岩手県では冷害に強いコメの
品種を開発していた。

しかし、93年の大冷害で
94年にまくコメのタネ(あえてこういう言い方をするが)
の確保が難しくなった。
 
そこで岩手県は、
大冷害の中、生き残った種籾約二トンを
石垣島へ送った。
 
通常より2ヶ月早い時期に石垣島では田植えを
行い、五月には116トンの種籾が採取された。
 
その種籾を元に94年岩手県はコメの栽培を
行うことができ、秋には大豊作をもたらした。
>>>>>>>>>>>>
 
という話である。
詳しくは、西川芳昭 著
種子が消えればあなたも消える 共有化独占か を参照)
 
 
大冷害の時は、
岩手県と沖縄県とが手を取り合って
食料の確保に努めた。
 
93年から94年の短いタイムスパンではあるが
他の土地の力を借りて
カムバック岩手県である。
 
事情は大きく異なれど、
 
石川県- 種子島

岩手県- 石垣島
 
の関係性が少し似ているなぁ
と思った。
 
安納芋の場合では
 
最新の研究によって
ルーツが明らかになったわけだ。
 
石川県にとってみれば、
過去お付き合いしていた恋人の
ことなんてすっかり忘れてしまっていたが、
(まぁ失礼な話ではある)
 
あれ?
もしかして君は、
 
あの時付き合っていた…
 
自然消滅ならぬ

自然復活である。
 
そんな話はさておき。
 
安納芋が辿ってきた
 
 
そのルーツの中で
 
どれか一つでも欠けていれば
 
今、ここに存在していなかった
 
かもしれない
 
そう考えると、
 
『私たちは何を食べているか?』
 
の問いの答は目を懲らさなくても
 
わかるであろう。
 
 
大きな視点と

小さな視点と。
 
その両方を旅しながら
 
食べるのが私は好きなのである。
 
故に、
 
『美味しさは思い出で決まる』
 
のである。
 
本日も素敵なさつまいもライフを!


向かって右が当農園の安納芋。
昨年の焼き芋パーティーより。

最後までお読みいただき

ありがとうございました。
 

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