この度、まなべ農園王国の王・まなべ(28歳)は、
イノシシ王国に向けて反撃の狼煙を上げたと
声高らかに宣言した。

 
春、イノシシ王国に向けて宣戦布告していた
まなべ農園の王・まなべ。
自ら戦争を仕掛けたにも関わらず、
イノシシ王国からの攻撃にビビって、
しょんぼりしていた。
 
国王のしょんぼりしている姿を尻目に、
同国のイノシシ対策本部長真鍋(28歳)は、
早々にイノシシ防衛軍を配備した。
 
そうこうしている間に、
 
王は、しょんぼり状態から
立ち上がった。
 
そして、第4回イノシシ対策会議で
次のような発言をした。
 

まなべまなべ

これより、イノシシ王国に向け、
 攻撃を開始する。さぁ!反撃だ!


 
会議には、王の他に、
イノシシ対策本部から数名、
外交関係の関係者数名、
芋民の代表者などが集まっていた。
 
議会は、王の行動に対し、
阻止する権限もなければ
賛同する発言も許されていなかった。
 
そう、
議会という名はまさに名ばかりで、
話し合いはおろか、
焼き芋を始めたりする者も中にはいた。
 

多数決もなくて、
 
だからもう、
独裁政権だ。

 
 
しかし、どのような形で
反撃を開始するのですか?

芋民の一人が尋ねた。
 
これに対し王は、
 
 
「最近、幸運にも月桂樹(ローリエ)の枝を
手に入れた。葉っぱではなく、枝だ。枝には
大量の葉っぱが付いている。これを使う」
 
 
 
一体、ローリエの葉っぱがイノシシ対策に
なんの役に立つのか?
そう聞こうとした瞬間、王は、
 
 
「みんなを危険な目にあわせるわけにはいかない、
 ここは俺、一人で行く。真鍋報道官、君は
 一緒に来てくれ」
 
 
 
ついさっきまでしょんぼりしていたくせに
カッコつけはじめた。
何が俺、一人で行くだ
報道官も一緒じゃないか、
 
しかし、報道官がいないと
王がローリエの葉っぱでどんな
攻撃をして来たのかわからない。
 
議会は、王が畑へ行くのを
見守った。
 

 
〜畑〜

 
私は、真鍋報道官(28歳)。
まなべ農園王国の情報発信担当である。
報道官たる者、
事実を歪めて報道することはできない。
 
だから、王が畑でイノシシ王国に対して
行った攻撃内容に付いてそのまま報告する次第だ。
 
まず、王は、服を脱ぎ出した。
その理由を尋ねると、
 
 
「イノシシも全裸で生活している。
 私も全裸とはいかないがせめて上の服でも
 脱がないと正々堂々した勝負にならない」
 
 
と答えた。
 
月桂樹の枝は何に使うか?
質問に対し、王は、
 
 
「見ていればわかる。」
 
 
 

 
と答えた。
しかし、
見ていてもよくわからなかった。
 
どう見てもイノシシに対して攻撃している
ようには見えなかったからだ。
 
 
「いいか、報道官よく聞け。
 今私が行っている攻撃には2つの意味がある。
 
 一つは、実際にイノシシに対峙した際のシミレーション訓練。
 偶然、手に月桂樹を持っていた時、
 どのように攻撃するのか
 イメージトレーニングをしている最中である。
 
 そしてもう一つは、
 イノシシに対しての間接攻撃だ。
 おそらく諸君は、イノシシに攻撃する、と聞いて
 イノシシに対して鉄砲を打ち込むとか
 落とし穴に入れる
 とかそういうことを思っただろう。
 
 しかし、
 直接攻撃はコストもかかるし失敗に終わりやすい。
 軍事予算が限られている中で最大限の効果を上げなければ
 芋民の不安は大きくなるばかりだ。
 
 まず、
 月桂樹がどんな料理に使われるのか知っているかね?」
 
 
 
確か煮込み料理とかそんなのに。
 
 
 
「その通りだ、肉の匂いを消したりそんなのに使われる。
 もちろん、イノシシ肉料理にも使われる。
 ということは、どういうことかわかるかね?」
 
 
 
いや、わからんけん、
さっきから聞っきょるんよ。
さっさと答えろ、
合コンじゃないんぞ!

 
と心の中の声を沈めた。
  
 
「つまり、この匂いをかいだイノシシは、
  自分が煮込まれる恐怖を思い出し、
 安易には近づかないだろう。
 君もあるだろ?
 パン発酵の匂いを嗅いだだけでしあわせな氣分に
 なったりすることが。
 
 ギンガムチェックの柄を見て
 元恋人を思い出したり。
 それと一緒さ。」
 
 
 
一瞬私はなるほどな、思った。
確かに、自分にとって嫌な匂いには
安易に近づきたくないからだ。
 
でも、ちょっと待てよ。
生きているイノシシが
どうしてローリエの匂いを嗅いで
「自分は煮込み料理に使われる」
と感じるのだろう。
 
煮込み料理に使われるイノシシは、
死んでいる。
畑にくるイノシシは生きている。
 
生きているうちは煮込まれることはない。
 
というか、ローリエの匂いが
いい匂いだと感じ近づいてくる可能性もある
のではないか?
 
しかも、匂いって、
長時間畑に残るものなのだろうか?
 
王は、これさえしておけば
一生安心保険のように
効果が続くように考えている節がある。
 
もしかしたら彼は脱ぎたいだけ
なのかもしれない。
 

その本音を
聞こうとしたが
すでに彼は撤収の準備を初めていた。
 
 
イノシシより怖いのは、ニンゲンの眼差しである。
 畑で上半身裸の男28歳が月桂樹の枝を振り回している
 のを目撃でもされてみろ。
 私は追放されてしまうだろう。
 
 
 
 
こうして、まなべ農園王国の
軍事行動は終わった。
 
近隣諸国の反応は次の通りだ。
 
雉王国
「非常に挑発的な行為で許されるものではない」
 
 
マムシ王国
「先日、仲間がまなべ農園の輩にやられた。
 あれ以来、まなべ農園王国は、生き物に対し
 攻撃的な行動をとると考えが変わっていた。
 今回の軍事行動で確信は高まった」
  

カメムシ王国
「私も匂いが強い方だが、料理には
 使われない。ローリエとの差は何か?
 今一度考えて見たい」
 
 
パクチー王国
「私も匂いが強い方だ。料理にも使われる。
 しかも、カメムシのような匂いがして
 まなべからは嫌われている。なぜ今回の軍事行動に
 使われた弾薬が私ではなくローリエなのか。」
 
  
ハト王国
「迂闊に近づくと攻撃されそうで怖い。」
 
 
かえる王国
「ゲコゲコ」
 
 
 
以上が近隣諸国の反応である。
王のとった行動は一部の国を除き、
国際的に非難を浴びる
ことになった。
 
国内の反応はー。
 
軍事行動が行われた近くにすむ芋民は、
 
芋民
「効果があるかないかで言ったら多分、ないと
 思う。どうせ脱ぎたかっただけ」
 
と答えた。

芋民B
「最近太陽が出ていないので、正しい判断が
 できなくなったのではないか」
 
と王の健康面を心配する声も聞こえた。
 
 
芋民C
「さすが、我々の王!自ら先陣をきってイノシシに
 攻撃を仕掛けている姿に感動した。
 万歳!万歳!」
 
と手放しで喜ぶ声も聞こえた。
 
 
芋民D
 「俺らはイノシシに襲われなくても
  焼き芋にされてどうせ食べられる。」
 
 
と元も子もない発言もする芋もいた。
 



 
果たして彼のとった行動は
吉と出るか凶と出るのか。
 
その答えが出るのは、
3ヶ月後である。
 
 
以上、現場より真鍋報道官が
お伝えしました。 

これまでの話は
こちら↓
 

『イノシシ』  vs 『まなべ農園』 始めました

イノシシ王国から攻撃があった模様です

 

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