満蒙開拓団と大豆
打ち上げ花火の生産額。
レタスの生産量。
戦中、満洲へ渡った人。

どれも長野県が

日本一です。
僕は長野県が好きです。
好きということは色々なことが知りたくなるわけです。
皆さんには好きな人はいますか?
その人の好きな食べ物も好きな映画も知っていると思います。
何を思って生きているのかも知っていると思います。
表面的なことだけじゃなくて、その人に流れている歴史であったりも知っているわけです。

僕は長野県に住んでいる以上、見過ごせないのが
(別に長野県に住んでいなくてもいいんですが)
満蒙開拓団だと感じています。

2013年、父親が長野へ旅行してきた際、
南信州の阿智村にある「満蒙開拓平和記念館」を訪れました。
当時の僕は正直、全然興味が湧かず、仕方なく父に付き添う形での訪問でした。
満州という言葉も詳しく理解している状況ではありませんでした。
ただ、その施設では満洲国の歴史、人々の暮らしをわかり易く展示してありました。
具体的にこれ!というものは覚えていませんが、「そんなことがあったのか」
という衝撃は覚えています。

時は流れ、
2017年。僕が再び満洲に興味を持ったのは東京大学教授の安冨歩さんの本でした。正確には安冨さんの様々な本を読み進める中で自然と興味が湧いてきたのです。
「満洲暴走 隠された構造」は、安冨さんが長野県泰阜(やすおか)村での講演が元になって出版された本です。
で、ここからやっと本題に入ります。

満州国の成立に大豆が深い関わりがあって僕はそれに衝撃を受けました。僕の大好きな野菜、大豆。
栄養価とか機能性の面は理解しているつもりではありましたが、この子の昔話は全くもって知りませんでした。

でも、冷静に考えれば戦争と農業にも深い関わりがあるので、
結局は野菜(食糧)について語る時は戦争がついて回る気がしています。
それは野菜だけでなく農業機械(例えばトラクターなど)についても同様です。

大豆というのはとても優秀な野菜で、荒れた土地でもちゃんと育つのです。
土が肥えていなくても栽培できるので、昔は、田んぼの畦に撒いて自家用としてそうです。
(僕も今年荒れた土地で豆を撒いてみましたがちゃんと育ちました)
その特性も手伝って、
満洲でも森林を切り開いては大豆を植え食料にしていました。
食料も重要な役割なのですが、大豆にはもう一つ大切な役割がありました。
大豆油を絞った粕を肥料として使うのです。

海外にも輸出するようになりその生産量はどんどん増えて行きました。
当時の日本も肥料として大豆粕を輸入しはじました。
これも相まって、日本での食糧生産量は増えていきます。
日本だけでなく、ヨーロッパの国にも輸出をし、
大豆油として使われたり、家畜の餌として使われたり、
満洲大豆が大活躍する時代があったのです。
満州が暴走するきっかけの一つにはそうした満州大豆
の広がりがあったのです。

実は、現代まで大豆の全世界生産量は年々増加しています。
経済が発展すると肉を食べるようになります。
飼料とし大豆が活躍します。
大きな流れでゆうと
大豆バブルは現代まで続いているように思えます。
アメリカ、ブラジル、アルゼンチン
大豆生産量top3です。

栽培技術の発達もあって単位面積当たりの収量も伸びていますが、
それでも、ブラジルやアルゼンチンでは
森林を切り開いてそこに大豆を育てていっています。
先進国のために、美しい生態系が滅ぼされているのです。
今も日本は大豆をたくさん輸入しています。
安全性に問題がるとされる遺伝子組み換えの大豆も輸入されています。
ここでの詳しい議論は控えますが
僕の過去の投稿【2017/08/25】
「遺伝子組み換え作物って実際のところどうなんでしょう?
安全なの?危険なの?安心できる?食べても平気?」】を参考にしてみてください。

アマゾンを切り開き、
先進国の肉の餌にする。

それは、アマゾンが満洲に取って代わったにすぎません。
「金になる」という理由が
最優先される世界なのでしょう。
それは、地球の裏側の遠い世界のように感じます。
でも、結局、その大豆で育った肉を食べている僕たちには
近い世界です。
「関係ない」という立場を守るために自分から遠い世界のことは
知らないふりをする。
その通りだ。地球の裏側で生態系が破壊されようとも
遺伝子組換え種子が出回ろうとも
大切なのは、
クリスマス誰と過ごそうかなであったり、
目の前の人間関係についての悩みであったり
仕事についての課題であったり
目の前の現実世界であったりするわけです。

畑を借りる関係で役所の方とお話しする機会がありました。
「こういう立場ですから」
という言葉を何回も耳にした。
詳しい内容は話せませんが、とても大変そうでした。

人にはそれぞれの立場があり、
その役目を果たそうとして
不合理なことであっても行動してしまう。

「まぁいいや」が増えたのも
大人になったからではなく
きっと空気の中に変なものを
良しとしない誰かさんたちが混ぜて垂れ流しているのだろう。
(back number 青い春)

要は、立場なんか気にせず、
本音で生きた方がいいでしょう。
という結論です。
戦争はやめといたほうがいいよ
って誰かが止めに入った方が良かったのです。

故に結論。

肉を食べるときは
アマゾンの生態系に思いを馳せましょう。

そして日本の里山は、段々畑で大量生産に向いていない
場所だからこそ、たくさんの宝が埋まっていると感じています。
遺伝子組み換えの種子も値段が高いから不効率な里山での生産には向いていないです。
なんて素晴らしいことなんだ。
先祖代々受け継がれてきたその土地でしか育たない大豆もあります。
ユニーク大豆です。みんな違ってみんないい。

肉も産地によって味わいが違うけれど
豆も品種や地域によって味わいが違うのです。
なので、
肉をいいけれど
豆もいいよ。

という、結局、豆いいよ♬という結論に行き着いた今回の投稿でした。

本日午後長野市内で
阿智村の村民劇公園があります。全国唯一の満蒙開拓記念館がある村から遠路はるばる来てくれます。満蒙開拓のテーマで演劇を披露してくださいます。
僕の中で満蒙開拓を知るにははちょうど良いタイミングでした。
ご都合合う方は是非お越しください☆
もちろん僕も行きます。

〜参考文献〜
満洲暴走 隠された構造 大豆・満鉄・総力戦 (角川新書) 
安冨 歩 著 : http://amzn.asia/fHj3NPb

「満洲」の成立 -森林の消尽と近代空間の形成- 
安冨 歩 編: http://amzn.asia/8wbjxFO

自然栽培 Vol.10 
木村 秋則 監修: http://amzn.asia/2laGpv6